ある日突然

備忘録之助

『The Parallax View』録 その1.

様々な方々のお力添えによって、2021年の内にソロアルバムを出す、という目標を達成することができました。本当にありがとうございました。

 

長いことロックバンドの中で曲づくりしかして来なくて、それが停止したらどうやって曲というか、音楽というか、作るって……ハテ?!という、非常に根本的なところまでいってしまって、でも最初の最初はバンド編成的な…?とか考えていて、剤電くんに声をかけた……、のでしょう。恐ろしいことに発想の記憶が断片的かつ曖昧で、それがまた『The Parallax View』だな〜、という感じなんですけど……。

彼とは制作をご依頼するまでまともに話したことが無かったんです、本当に。一度対バンしたこと、あとはライブハウスで会った時に言葉を交わす程度で。だけれど、なんというかすごい妖気を発している人だなあと思っていたので、以前より宅録作品なんかをチェックして、わ〜きっとすごくアカデミックな人なんだろうな〜、それにあんなにかっけえ感じでベースも弾けてすごいな〜、と遠くで見ている感じ、ってだけで。だから、そんな方にどうやって曲をこんな感じですって伝えればいいのか全然わからなかった。今まではスタジオで、曲の種(と呼ばれていた)は自分からとはいえ、こんな感じで〜とかって、その場で弾いたり唄ったり、メンバー全員で練り上げていたので……(当たり前ですけど色んな方法があるよね、冷静に考えたら。ビーフハートは口頭とハーモニカでメンバーに伝えてたんでしょ確か……例として極端すぎるが……)。基本的にコード進行、歌メロ、歌詞、って主に、なんつーか柱?を作るじゃないですか?でもそれだけじゃ、なんか……音楽作ったって言えるのか??!みたいな、ことですね(別にそうじゃん、てことでいいんですけどね勿論。何言ってんだ?笑)。そういうことを考えていたんだろうと思います(曖昧)。それで、じゃあDTMでもやってみろ、メカ音痴な貴様がどこまで本気なのか見せやがれ!と、威勢のいい自分の内なる声に従って、Garagebandを恐々触り始めたのでした。

なんかそれが全ての間違いの始まりだったのかもしれない。と、思ったりする時も、あった。でも、やった。

一つヒントになっていたのはGhostlegでの制作でした。そもそもGhostlegはワニウエイブさんがボーカルをTwitterメン募していたので、ワニウエイブさんの単純にファンだったし、なんか面白そう!と応募したら私しか来なかったらしく(笑)で、コンセプトから作りましょう、ということで、”敢えて音楽の話はしない”というルールを設けて長文テキストで、半年くらいかな?ず〜っとやりとりしていました(す、ストイックですね今更ですけど)。年齢も経歴も全然知らなかった、知ってるのはTwitterと文章と作ってる音楽だけ。3年前に始めたユニットだけれど、多分ご本人とはトータルで1週間も会ってないんじゃないか。で、曲と歌詞です、と送られてくるものはワニウエイブさん全開……と見せかけてそうではない、Ghostlegのもので、やっぱりこれ、私が唄うってことを想定して作られてるんだな、と感じられる曲たちです(うまく言えないですけど)。超話したり会ったりしなくても、音楽を作ることって出来るんだ、っていう体験が出来たのは、今回の行動?においては、影響が大きかったのではないかと思います。もちろんコロナ禍だった、ということも、記憶喪失状態だった、みたいなことも手伝ってますけど。

初めはなんか私が、ゴスがどうのとかニューウェーブがどうのとか……あれよ、ユーリズミックスの1stみたいなとか、言ってたと思う。でも全然違うものになっていって、それが良かったです。

……Gragebandで曲を作る、歌詞をつける、宅録する、Bandcampにアップする、少しでも収益を出す、制作費に回す。作った曲をデモとして剤電くんに渡す、アレンジが出来る、それに対して、歌メロを変える、歌詞を変える、コーラスを考える。って、それを一年近くやってた?んじゃないでしょうか。その上剤電くんの方はアレンジを考え、楽器も殆ど自分で演奏して録音して、それを組み合わせ、さらに色んなミュージシャンやスタジオの方にお声がけして、など諸々と、やって下さっていたので。この部分もとても『The Parallax View』って感じですね。彼の立っている位置からだと、この作品について全然違うものが見えているはずですし、剤電くんのことは知っているけど今までの私をまったく知らない方にはどう聴こえているんだろう、って思いを馳せます。この作品を持って、また気持ちを新たにというかですね、色々なところに伺えたらいいなと思っています。

とんだ果報者です。剤電くん、本当に素敵な作品をありがとうざいました。

 

そんなこんなでとりあえず無事にリリースが出来て本当に良かったですわ……。なんか説明が難しいものになってしまったけど、そんな感じで結果的にタイトルまんまなアルバムになりました。いや〜、不思議なものです。本当に今回は作りながら、どこまでがこう、レッキとして”自分の音楽”なんだろうとか、悶々考えていました。曲や歌詞を作るときも沢山のものからインスパイアを貰っているわけで。今更何をって感じでしょうか……。そんなこと考えればキリがないんですけど、ソロアルバムと謳っておいてなんですが、自分一人で、どうだ!みたいなことは、私は一生無いような気がしています。いつでも、誰かのおかげでやれています。ありがとうございます。

せっかくやりだしたDTM宅録なので、来年引き続き、もっと勉強して行くつもりです。そうしたら、いつか、レッキと自分一人!とか啖呵切れるような音楽が……、いや、そんなん作るのを目標にしてるわけでも、なんでもないっすけどね!!!

 

(一応書いておきますが、こちら『The Parallax View』は

f:id:ninmari23:20211220224039j:plain”アルバム作品”として完成したもの、としてお楽しみ下さい。こちらをまるっと再現するライブ、的なヴィジョンは今のところまったく考えておりません。当面”ニイマリコ”のライブは基本的に私一人で行います、よろしくお願い致します!!!)